こんにちは、英語同時通訳者でオンライン英語・通訳講師の山下えりかです。
前回までの3週間、少しヘビーな内容が続きました。今回は軽く息抜きとして、「語学って楽しいぞ~♪」的な内容です。私が英語の楽しさに目覚めた話や最近勉強中の韓国語の話を書こうと思います。
語学を学ぶ上での一番のモチベーションは、「分かった!」と「通じた!」の積み重ねだと言うのが私の持論です。通訳者として仕事をする今でも新しい単語を知った時は楽しいですし、勉強したばかりの専門用語がバッチリ仕事で分かったり通じたりすれば嬉しいです。
今でこそ通訳者として仕事をしていますが、私にも英語を学習してきた中で、一番最初の「分かった!」と「通じた!」の経験がありました。どちらも今でもはっきりと覚えています。
私の最初の「分かった!」と「通じた!」の体験は、それぞれ別々に訪れました。
私の最初の「分かった!」体験は、小学6年生の時。家族で東京ディズニーランドに遊びに行った時のことでした。故マイケル・ジャクソン氏出演の「キャプテンEO」のアトラクションを字幕を追いながら見ていたら、突然あるフレーズが聞こえたのです。
“Nice to meet you.”
「え?それだけ?」と思われるかもしれません(^^; 英語塾も3年目でしたし、もっと早くこのタイミングがあることを期待していた人たちには残念なお知らせかもしれませんが、これが私の現実です(笑)
誰でも知っているようなフレーズだろうと基本中の基本の英語だろうと、これは私が何も意識せずに英語を英語として聞いて認識できた初めてのフレーズでした。日本語以外の言葉を「言葉」として聞けたのが嬉しくて嬉しくて、アトラクションを出た後母に自慢気に話したことを覚えています。
続いて「通じた!」体験。
これは「分かった!」体験から少し時間が経った、中1の夏のことでした。中1の夏休み、家族で韓国に初めての海外旅行をしました。家族全員言葉は全く分かりませんでしたが身振り手振りで何となくコミュニケーションは取れていましたし、特に困ることもありませんでした。しかし南大門市場で父が買い物をしようとした時、それが飛行機に持ち込んで大丈夫な物かどうかを聞こうとしたのですが、言葉が通じずに困りました。
父:えーと...ジェット!ジェットOK?
店員:????
腕を斜めに傾けながら(飛行機のつもり)、「ジェット」と言い続ける父。意味が分からず困る店員さん。そのやり取りを見ながら記憶の糸を手繰った私。
飛行機って何て言うんだっけ...?
あ!!!
“Airplane”
店員さんに大きな声でそれだけ伝えました。すると「分かった!」という表情を見せ、「OK, OK!」と答えてくれた店員さん。たった一言、いや一単語でしたが、初めて自分の英語が通じたのがこれまた嬉しくて嬉しくて、全身鳥肌が立ちました。「分かった!」と言う受け身体験よりも、「通じた!」と言う自分から勇気を持って発信した体験の方が、強烈に印象に残りました。
どちらの経験も見る人から見れば些細すぎて、自慢気にブログに書くようなことではないと思われるかもしれません。しかしこの最初の小さな一歩で受けた大きな感動と衝撃が、今の私に繋がっています。どんなに些細なことであっても、私にとっては宝物の経験なのです。
さて話は変わりますが東京2020と韓国出張の記事にも書いた通り、最近韓国とやり取りをするクライアントとの仕事が増えています。7月末の出張に続き9月もソウルへ行って来ました。それもクライアントたちの都合がつかず宿泊ができなかったため、日帰りで。朝2時半に家を出て、翌朝4時に帰宅などと言う超弾丸ツアーでした。きつかったー...(涙)クライアントはもうこんなことはしないと言っておられましたが、心から、こころから、そう願います(苦笑)
韓国に行くとは言ってもほぼ仕事で終わってしまいますし、仕事は英語でやり取りが行われるので、韓国語が分からなくてもあまり困ることはありません。多少不便と言えば食事の時くらい。メニューが読めなかったり、店員さんとスムーズにコミュニケーションが取れなかったり。まあそれも不便と言う程度で、基本的にはクライアントたちが身振り手振りで注文してくれます。しかしながらやはり分かる、通じるに越したことはありません。と言うことで、8月から韓国語の勉強を始めました。あくまでも目標は、買い物と食事に困らないことと、ここ数年韓流ドラマの”Secret Garden”にはまっているので、観ていて半分くらい分かるようになるといいなーと言った感じです(笑)ちなみに”Secret Garden”はメインの2人より外野の恋模様を観ているのが好き(^^)♪
まずは文字が読めないと始まらないので、ハングル文字の勉強から始めました。ここでかなり時間がかかるかと思いましたが、覚える文字数は意外と少なく、初日で「あいうえお」はほぼマスターし、3日ほどでほぼ読み書きできるようになりました。ハングル文字はそれぞれがアルファベットに置き換えられるので、基本の母音と子音さえ覚えればあとは組み合わせでローマ字のように読むことができます。とは言えまださらさら読めるほどではなく、時間をかければ何が書いてあるか読める程度です。
それでもハングル文字が読めるようになると、外来語(日本で言うカタカナ語)は大抵読めるようになります。コーヒー、ドーナツ、ハンバーガー等。あとはビビンバやサムギョプサルのように日本でポピュラーな料理の名前や、地名なんかも知っていれば読めます。
今後はとにかく単語を覚えて語彙を増やしつつ(料理名や飲食店関連優先・笑)、お店で使いそうなフレーズを優先しながら基本の文法をやって行こうと思っているところです。
さて9月の出張で早速、韓国語で最初の「通じた!」体験をして来ました。お店に入りクライアントたちが冷麺を注文しようとしたのですが、日本語発音の「れいめん」が通じませんでした。すかさず「ネンミョン」と言ってみると、分かってくれた店員さん。今回もたったこれだけではありましたが、中1の韓国旅行の感動がよみがえりました(笑)
ああまた「分かった!」「通じた!」体験がこれからたくさんできるんだなと思うと、とてもワクワク、ドキドキです。
小さな「分かった!」「通じた!」体験と感動の積み重ね。これこそが語学学習を楽しく続ける一番のコツだと思います。ただし入り口は単語や短いフレーズでも良いと思う一方で、しっかり使えるようにするには地道な文法と単語と発音の勉強が不可欠と言うのもまた私の持論です。文法もおろそかにすることなく、しっかりやって行く予定です。まあそれでもゴールは人それぞれ。何事も楽しくやるのが一番です。
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