Web会議でのオンライン通訳の練習教材(日本語&英語会話形式教材)◆通訳自習室新プログラム

web会議 オンライン通訳 やり方 練習 社内通訳 初心者 教材 通訳講座 基礎 山下えりか

 

 こんにちは、コミュニケーション・ファシリテーター山下えりかです。ご訪問ありがとうございます。 

 

 

 この度通訳自習室に新しいプログラムを加えることにいたしました。教材の内容は、コロナ禍以降増えている企業間でのWeb会議です。

 

 SDGsの自習室もまだ途中なのに新しいプログラムは...とも思いましたが、より実践的なオンライン通訳やビジネス会議の通訳の練習教材がほしいという声は以前から多くいただいていて、同様のご要望が最近更に増えてきているため、まずはやってみようということで作成に至りました。

 

 現在作成中の教材は、日本の自動車部品メーカー「旭星工業」とアメリカのIT企業“Innovantix Solutions”のWeb会議の内容です。もちろん、どちらも架空の会社です。シナリオの作成には生成AIを、音声にはFlex Clipのtext-to-speech機能を使用しています。

 

 

✔ プログラムの内容と価格


 プログラムの内容は以下を予定しています。

 

1.パラグラフ区切り音源(通訳ポーズ1.5倍入り)

2.区切りなし音源

3.会議のアジェンダ(事前資料として)

4.スクリプト

5.訳例

 

 価格は1教材あたり5,500円(税込)です。

 

 通訳講座やリテンション講座をご受講いただいている方は、希望があれば今後販売する教材をレッスンでご利用いただくことも可能です。

 

 

✔ 初回の教材は無料公開


 どのような教材かまずは使ってみないとわからないと思いますので、Web会議の初回の内容は無料で公開することにいたしました。使ってみた感想などお問い合わせページのメッセージからいただけたらうれしいです。

 

 2回目のミーティング以降の教材は今後随時追加して参ります。

 

 

✔ おすすめの使い方


 教材の使い方は次の流れをおすすめします。

 

1.アジェンダをよく読み、必要に応じてワードリストを作る

2.ポーズ入りの音源を流し、メモを取りながら通訳をする

3.数回聞き直しても聞き取れない箇所はスクリプトで確認

4.訳例を見る前にまずは自力で訳してみる

5.最後の最後に参考として訳例を確認

 

尚、このページでは、アジェンダ→通訳動画→スクリプト→訳例、の順番に並べてあります。

 

 それでは、初回の“Kickoff Meeting”の通訳にトライしてみてください。

 

 

✔ 設定と登場人物


【日本企業】 旭星工業株式会社(Kyokusei Industries Co., Ltd.),自動車部品メーカー

 

【アメリカ企業】 Innovantix Solutions Inc., IT企業 

 

 

 

【登場人物】

 

田中麻里子 (Tanaka Mariko): 日本のメーカーに勤める40代女性。

 

David Smith: アメリカIT企業に勤める40代男性。

 

 

✔ アジェンダ


1. 挨拶と自己紹介

 

2. プロジェクトの目標設定

  • 生産性向上と品質管理強化の具体的な数値目標

 

3. 役割分担の確認

  • イノバンティックス・ソリューションズの担当範囲
  • 旭星工業株式会社の担当範囲

 

4. プロジェクトタイムラインの設定

 

5. コミュニケーション方法の決定

  • 定期的なビデオ会議の頻度
  • プロジェクト管理ツールの選定

 

6. 次回会議の日程調整

 

7. 終了の挨拶

 

 

 

1. Greetings and introductions

 

2. Setting project goals

  • Specific numerical targets for productivity improvement and quality control enhancement

 

3. Confirmation of role distribution

  • Responsibilities of Innovantix Solutions
  • Responsibilities of Kyosei Industries

 

4. Establishing project timeline

 

5. Determining communication methods

  • Frequency of regular video conferences
  • Selection of project management tool

 

6. Scheduling the next meeting

 

7. Closing remarks

 

✔ #01 Kickoff Meeting


✔ スクリプト


田中:スミスさん、本日はお時間をいただき、誠にありがとうございます。旭星工業株式会社の田中と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 

Smith: Hello, Tanaka-san. It's great to meet you virtually. I'm David Smith from Innovantix Solutions. Thanks for setting up this call to discuss our upcoming project.

 

田中:こちらこそ。本日は新しい共同プロジェクトのキックオフミーティングということで、プロジェクトの目標や役割の分担などについて確認させていただければと存じます。

 

Smith: Absolutely, that sounds like a great plan. I'm excited to get started on this project to improve efficiency and productivity in your company’s manufacturing processes. Shall we begin by discussing the project goals?

 

田中:はい、ぜひお願いいたします。弊社としましては、生産性の向上と品質管理の強化を主な目標として考えております。スミスさんのお考えはいかがでしょうか。

 

Smith: Those are excellent goals, Tanaka-san. I believe our software solution can help achieve both. We're aiming to implement AI-driven predictive maintenance and real-time quality control systems. 

 

This should reduce downtime and improve overall product quality. What do you think about setting a target of, say, 15% increase in productivity and 20% reduction in defects?

 

田中:大変興味深いご提案です。具体的な数値目標があることで、プロジェクトの方向性がより明確になりますね。ただ、そのような目標を達成するためには、両社の緊密な連携が不可欠だと考えます。

 

Smith: You're absolutely right. Collaboration is key here. Speaking of which, how do you envision the role distribution between our companies? 

 

At Innovantix, we're prepared to lead the software development and AI implementation. What aspects would your company like to focus on?

 

田中:弊社としましては、製造プロセスに関する専門知識の提供と、新システムの実装とテストを担当させていただきたいと考えております。また、社内でのユーザートレーニングも重要な役割になると思います。

 

Smith: That sounds like a perfect division of responsibilities. Your expertise in manufacturing processes will be crucial for tailoring our software to your specific needs. 

 

Now, let's talk about the development timeline. I was thinking we could aim to complete the project within 6 months. Is that feasible from your perspective?

 

田中:6ヶ月ですか。確かに意欲的な目標ですね。ただ、弊社の年間スケジュールを考慮すると、8ヶ月程度いただけると、より確実に進められるかと存じます。

 

Smith: I appreciate your honesty, Tanaka-san. Eight months is definitely doable. It's better to have a realistic timeline than to rush and compromise quality. Let's go with your suggestion.

 

田中:ご理解いただき、ありがとうございます。それでは、8ヶ月の開発期間で進めさせていただきます。次に、今後のコミュニケーションの取り方について、スミスさんのお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

 

Smith: Of course! I believe regular communication is crucial for the success of this project. How about we set up biweekly video conferences to track progress and address any issues? 

 

We can also use a project management tool for day-to-day updates. What's your preferred platform?

 

田中:はい、隔週のビデオ会議と日々のプロジェクト管理ツールの使用、両方とも良いアイデアだと思います。

 

プラットフォームについては、セキュリティの観点から、弊社が普段から使用している「SecureCollab」を推奨させていただきたいのですが、いかがでしょうか。

 

Smith: SecureCollab works for us. We'll make sure our team gets set up on it. Is there anything else you'd like to discuss today, Tanaka-san?

 

田中:本日の議題については、おおよそカバーできたかと思います。スミスさん、大変有意義な話し合いをありがとうございました。では最後に、次回の会議の日程を決めさせていただいてもよろしいでしょうか。

 

Smith: Certainly! I'm glad we covered so much ground today. Let's schedule our next meeting for two weeks from now. Does the same time work for you?

 

田中:はい、2週間後の同じ時間で問題ありません。それでは、次回の会議までに、両社でプロジェクトの詳細な計画を作成し、共有させていただきます。本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

 

Smith: Sounds great, Tanaka-san. I'm looking forward to working with you and your team. Thank you for your time today, and I'll see you in two weeks!

 

田中:こちらこそ、スミスさんとの協業を楽しみにしております。では、次回お話しできるのを楽しみにしております。失礼いたします。

 

 

 

 

✔ 訳例


田中: Smith-san, thank you very much for your time today. I am Tanaka from Kyosei Industries. It's a pleasure to meet you.

 

スミス: こんにちは、田中さん。オンラインでお会いできて光栄です。イノバンティクス・ソリューションズのデビッド・スミスと申します。今後のプロジェクトに関する話し合いの場としてこの会議を設定していただき、ありがとうございます。

 

田中: The pleasure is mine. Today, as this is the kick-off meeting for our new joint project, I would like to confirm the project goals and role distribution, if that's alright with you.

 

スミス: もちろんです。素晴らしいプランだと思います。このプロジェクトは御社の製造プロセスの効率と生産性を向上させるためのものですので、このプロジェクトの開始をうれしく思います。まずはプロジェクトの目標から始めてもよろしいですか?

 

田中: Yes, please. From our company's perspective, we are considering the improvement of productivity and strengthening of quality control as our main goals. What are your thoughts, Smith-san?

 

スミス: 素晴らしい目標ですね、田中さん。弊社のソフトウェアソリューションは、どちらの達成にも役立つと確信しています。AIを活用した予測メンテナンスとリアルタイムの品質管理システムを実装することを目指しています。

 

これにより、ダウンタイムを減らし、製品の品質を全体的に向上させることができるはずです。例えば、生産性を15%向上させ、不良品を20%削減するという目標を設定するのはいかがでしょうか?

 

田中: That's a very interesting proposal. Having specific numerical targets makes the direction of the project clearer. However, I believe that close cooperation between both companies is essential to achieve such goals.

 

スミス: おっしゃる通りです。ここでは協力が鍵となります。ところで、両社の役割分担についてはどのようにお考えですか?

 

イノバンティックスでは、ソフトウェア開発とAI実装を主導する体制が整っています。御社はどのような点に焦点を当てたいとお考えですか?

 

田中: From our company's side, we would like to be responsible for providing expertise on manufacturing processes and implementing and testing the new system. Also, I believe user training within our company will be an important role.

 

スミス: 良い役割分担ですね。製造プロセスに関する御社の専門知識は、弊社のソフトウェアを御社の特定のニーズに合致させるために不可欠です。

 

それでは、開発のタイムラインについて話し合いましょう。6ヶ月以内にプロジェクトを完了することを目指してはどうかと考えていますが、御社からご覧になってこれは実現可能でしょうか?

 

田中: Six months? That's certainly an ambitious goal. However, considering our company's annual schedule, if we could have about 8 months, we might be able to proceed more surely.

 

スミス: 率直なご意見ありがとうございます、田中さん。8ヶ月は間違いなく実現可能です。品質を置き去りにして急ぐよりも、現実的なタイムラインを設定する方が良いですね。ご提案に従いましょう。

 

田中: Thank you for your understanding. Then, let's proceed with an 8-month development period. Next, could you share your thoughts on how we should communicate going forward?

 

スミス: もちろんです。このプロジェクトの成功には定期的なコミュニケーションが不可欠です。2週間ごとのビデオ会議を設定して、進捗状況を共有し、問題に対処するのはいかがでしょうか?

 

また、日々の更新にはプロジェクト管理ツールを使用するのが良いかと思います。プラットフォームについてご提案はありますか?

 

田中: Yes, both biweekly video conferences and the use of a daily project management tool sound like good ideas. Regarding the platform, from a security standpoint, we would like to recommend "SecureCollab" which our company usually uses. How does that sound?

 

スミス: SecureCollabで問題ありません。弊社のチームでも使えるようにしておきます。田中さん、本日他に話し合いたいことはありますか?

 

田中: I believe we have covered most of today's agenda. Smith-san, thank you for a very productive discussion. Lastly, may we set the date for our next meeting?

 

スミス: もちろんです。今日は多くの内容をカバーできましたね。嬉しいです。次の会議は2週間後に設定しましょう。同じ時間でよろしいですか?

 

田中: Yes, the same time two weeks from now works fine. Then, until our next meeting, both companies will create and share a detailed project plan. Thank you very much for your valuable time today.

 

スミス: 素晴らしいですね、田中さん。あなたとあなたのチームとの協力を楽しみにしています。本日はお時間をいただき、ありがとうございました。2週間後にお会いしましょう。

 

田中: Likewise, I'm looking forward to collaborating with you, Smith-san. I'm excited for our next conversation. Thank you for your time.

 

 

 

コメントやご質問はお問い合わせページからお願いします。

 

山下えりか  通訳 勉強法 独学 自主練習 トレーニング 訓練 初心者 教材