こんにちは、コミュニケーション・ファシリテーターの山下えりかです。ご訪問いただきありがとうございます。
2024年最後の記事となりました。今年も当ブログにご訪問くださった皆様、本当にありがとうございます。一年の最後は恒例の「同時通訳者Erikaの今年の単語」で締めくくりたいと思います。
私が選ぶ2024年の英単語は、"Convergence"です。
✔ Convergence
“Convergence”とは、「一点に集まること・集合・集中・収束」という意味です。今年は特に今までの積み重ねや経験がひとつにまとまっていくことを感じられ、「継続は力なり」を実感できた年でした。
余談ですが、サムネイルの背景画像はChatGPTに「convergenceのイメージで画像を生成して」とお願いしたら作ってくれました。大小さまざまな彩とりどりの光の玉が中心に集まってくる、クリスマスイルミネーションのようでもあり、何かの始まりを思わせるようでもあり、キラキラしていてきれいで気に入りました。
✔ 通訳の仕事の Convergence
まずは通訳の仕事について。今年で通訳歴18年目に入りました。
私にはここ4年ほど継続的に通訳サービスをご利用いただいているクライアントがいます。4年前に1つのプロジェクトの通訳から始まったこの仕事はその後プロジェクトの数が増え、また同じクライアントの子会社のプロジェクトの通訳も任せていただくようにもなり、現在同時に7~9個のプロジェクトの通訳を担当しています。
プロジェクトによっては内容が被るものもあれば他とは全く異なる内容のものもあり、内容によっては私の得意も不得意もあります。特に不得意なものについては難解すぎてお断りしたくなることもしばしばでした。
しかしながら長く続けて行くにつれて、またそれぞれのプロジェクトが進むにつれて、個々のプロジェクトで得た知識と経験がすべてのプロジェクトに繋がり活かされてきていて、内容への理解が深まるとともにより良い通訳が提供できている実感があります。
✔ 日々の積み重ねの Convergence
またプロジェクトで得た知識だけでなくこれまでの積み重ねに助けられたこともありました。
今年最後の通訳の仕事では、専門外&プロジェクトとはあまり関わりのないの話になる場面がありました。そこで出たキーワードにドキッとし、メモを取りながら「この単語知ってるけど訳語は何だったっけ...?」と冷っとし、訳語が思い出せないまま訳がその単語に差し掛かった瞬間、頭で考えるより先にその単語が口から出ていたのです。
通訳をしているとたまにこんな風に、脳が追いつかなくても体が反応するということが起こります。それは体が勝手に反応できるくらい、日々積み重ねてきたものがあるということ。これは地道で終わりのない勉強と鍛錬が確かに自分の血肉になっていることを教えてもらえる、時折通訳の神様がくれるギフトだと感じています。今年の締めくくりに最高のギフトをいただきました。
✔ オンライン講座の Convergence
オンライン講座が本格的に始動したのは6年前の2018年のこと。7年目の今年も充実した年でした。
通訳の需要の多様化に伴い、通訳訓練への需要も多様化しています。「どうしても通訳者になりたい」という高い志を持って取り組まれる方がいる一方で、特にモチベーションが高いわけでもなく、ただ「仕事で必要だから」という理由で通訳技術を求めている人もいますし、更には「通訳技術に興味があるから」と趣味の延長で受講される方もいます。
質の高い通訳者を育てるためには私がサイマル・アカデミーで経験したような厳しい通訳訓練が引き続き重要であることは言うまでもありませんが、同時に緊張させすぎない指導が求められていることも事実です。
受講生の需要を把握し柔軟に対応できることこそが私のプライベートレッスンの強みです。そしてここにもまた、これまで私が培ってきた経験がまとまって活きてきていることを感じています。
【参考】緊張させない通訳指導と恩送り◆サイマル・アカデミーでの経験と私の指導方針
✔ おわりに
昨年は迷わず“Generative AI(生成AI)”を2023年の英単語に選びました。2024年も生成AIが世間を賑わした年でしたが、同時に生身の人間だからこその学びや経験の重要性について改めて見つめ直せる良い年となりました。
2025年も引き続き新しいテクノロジーについて学び、付き合い方を考えつつ、同時に鍛錬を怠らない年にしたいと思います。
最後に一点お知らせがあります。来年からブログの更新を月に1回、30日のみとさせていただきます。更新頻度は減りますが引き続きお付き合いいただけたら幸いです。
今年も当サイトとブログをご訪問くださり誠にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは皆様、よいお年をお迎えください。
前の記事:結婚10周年&11周年の記録◆一緒にいられる毎日が特別
【関連記事】
- AI元年まとめ&2024年の展望◆今年の英単語2023 - Generative AI(生成AI)
- 同時通訳者山下えりかの今年の英語フレーズ2022 - Every Little Step
- 同時通訳者Erikaの今年の英単語2021 - Watershed
- 同時通訳者Erikaの今年の英単語2020 – Decade
- 同時通訳者Erikaの今年の英単語2019 – Have faith in yourself!
- 同時通訳者Erikaの今年の英単語2018
- 同時通訳者Erikaの今年の英単語2017(ここぞと言う時こそリテンション)
- 同時通訳者Erikaが選ぶ今年の英単語2016 Populism(ポピュリズム)
【About Erika】
職業:英語同時通訳者(個人/フリーランス)
現住所:札幌市
留学歴:3年(アメリカ)
特技:柔道(初段)、ピアノ(弾き語り)
趣味:料理、お菓子作り、食器屋巡り